そんなばかな。つまみの回し方まで指示されてたまるかと思ってい ( つまみの回し方のコツ) るかもしれない。しかし、実際につまみの回し方だけでトラブルに 巻き込まれることだってあるのだ。著者たちの先輩はアンプのレン ジを回すのに一つ一つゆっくりと音を立てないように回していた。 普通はカタカタとこぎみのいい音をたてながら回す。なにも気にし ない人は一気に数レンジぐっと回すかもしれない。
ある学生さんはその日の実験値がなんと2倍も大きいので喜々とし ていた。そうして長い時間実験が終わって解析してみると、どうもそ の2倍がおかしい。なぜだかよくわからず、実験機器をチェックし てみたらなんとアンプのレンジがずれていることがわかった。
つまり、雑にアンプのレンジを回すためにつまみが1つずれていた のだ。著者たちの先輩はこういうことを予防するためにゆっくりと ストレスのかからないように回していたのだ。最近のデジタル機器 ではピポパのスイッチが多いのでこういう話はそれこそ昔話になる かもしれない。しかし、こういう精神は知っておいて欲しいと思う。 機器は丁寧に丁寧( 機器は丁寧に丁寧に扱う)に扱うべき である。