私が読んだすべてのベルリンのガイドブックには深夜は大変危険な ので出歩かないように、地下鉄や鉄道は使わないように、と書かれ ています。地下鉄の中はいたずら書きでひどい状況ですのでたぶん 夜中に若者があばれているのだなと想像するだけで恐ろしいものを 感じます。地下鉄には「すりにご注意」というステッカーが張って ありますが、ドイツ語と英語と日本語で書かれています。たぶん日 本人の被害者が多いのでしょうね。日本と違って列車は車両から次 の車両にはドアがないので移ることができません。つまり襲われて も逃げられないのです。次の駅で降りるということしかできません。
主要な駅の一つであるZoo(ツォー、動物園)駅の近辺は人通りが多 くて賑やかですが同時に外国人が多いことから犯罪の多いところと しても知られています。また麻薬の取引場所でもあるそうで、常に 警察の車があります。また日本で新聞で読むドイツのニュースはネ ノナチの台頭であるとか、若者の外国人排斥運動への荷担であると か、ちょっと恐ろしいものばかりです。彼らには日本人とベトナム 人の区別はつきません。
ところが、こちらで夕方からパーティーというと7時くらいから始 まって9時くらいまでは明るくて、10時くらいにようやく日が落ち て12時を回る頃になってそろそろといいながら、1時くらいによう やくお開きになります。そうすると私はなんとなく恐ろしくて帰り しなに一生懸命に上のような話をして、ベルリンというところは犯 罪都市だから困ると相談します。みんなからの返事はまずそういう ことは心配しなくていいということです。彼らの経験では巻き込ま れたことはないとのことです。
実際に深夜1,2時の地下鉄や鉄道は普段の夜とあまり変わりありま せん。若い女性からお年寄りまで電車を待っているし乗っています。 突然まわりはスキンヘッドのお兄さん達になるということはないん です。そんなわけで何回か深夜に帰宅していますが、私の少ない経 験では問題があったことはありません。
むしろベルリンは深夜の交通が非常に便利です。平日でも1時くら いまで地下鉄は動いていますし、週末は鉄道は一時間に一本しかあ りませんが終夜運転です。また20分おきの深夜バスがあり、かなり ベルリンを細かく網羅しているので時間がかかりますが、安く帰る ことが出来ます。
恐いと思ったのはむしろ交通ルールです。右側通行であり信号が少 し変わっているので気をつけなければいけません。ドイツ人はルー ルを守るのが好きなので信号は確実に守ります。ということは運転 者は青であれば躊躇無く交差点を渡って行きます。ですからここで は必ず信号を守るべきです。よく外国人がZoo駅付近でトラブルを 起こしているのを見ます。