ベルリンには単身で来ております。そこでピアノか電子ピアノを借 りるか買うかして楽しもうと考えておりました。日本では二人の小 さい子供が弾くのを邪魔してくれるからです。早速楽器屋さんに行っ て聞いてみると日本とほぼ変わらないか若干高いかなという感じで した。
ところがこのことをみんなに相談すると、中古品を買ったらいいと いうアドバイスを受けました。ベルリンには ``Zweite Hande'' (second hand)という中古情報専門の新聞があり週に数回発売され ています。この新聞が規模が大きくておよそ金で買えるものはなん でもある感じです。大きいものは家や別荘や船や車から、小さいも のは子供の玩具まであります。歯ブラシが買えるんじゃないかとい う冗談があるほどです。早速楽器のところを見るとたしかにかなり の数の取引があるようです。偶然ですが、私の日本で使っている電 子ピアノとほぼ同じ型のものを見つけることができました。
電話をして住んでいるところを聞くとクリッピング邸からもそう遠 くなく搬送にも便利そうです。訪ねてみるとごく普通のおうちで、 娘さんにアップライトピアノを中古で買ったので電子ピアノを売り だしたのだそうです。
次に楽譜が必要になります。これもはじめは本屋や専門店を歩いた のですが、どれもとにかく高い。そこでやはり中古を探すことにし ました。ベルリンにも古本屋街がありそこに楽譜を扱うところを見 つけました。実際に手に取ってみると、どれも古い。よくこんなの が商品価値として残っているなぁというものが多かったのですが、 Chopinの全集全三巻がありこれを80DM(6000円)で手に入れました。 夫人はこれが気に入ったようで年代を出版社に問い合わせておおよ そ百年前の出版だということを調べてくれました。よくよく弾き比 べてみると日本の楽譜と違うところをかなり見つけました。今はど うやって日本にこの楽譜を持ち帰るか検討しています。
街中では ``Zu verkaufen''(売り出し)と書かれた車をよく見掛け ます。もちろん中古車店で買うことも出来ますが、直接売るという のもよくあることらしいです。もちろん安くなるからです。他にも 中古品を手に入れることの出来る店はいろいろとあるようです。スー パーマーケットの前ではよく子供たちが玩具を並べて売っています。 蚤の市も定期的に行われていますが、こちらはプロフェッショナル 化してあまりよくないのだそうです。
このようにベルリンでは中古市場がかなり大きくうまくお金をセー ブしているという感じがします。