勤務時間が短くなれば当然休暇が増えます。その過ごし方ですが、 ベルリンは1/3が湖や森でありまた広い公園も充実していますから 一日中過ごすことができます。週末にはなにかしらのパレードやフェ スティバルとかがありますからそれを見に行くのも面白いでしょう。 美術館、博物館の数はよく把握しておりませんが、数は多く規模も 大きいので真剣に見ているといくら時間があってもたりません。夏 場はコンサートの数は少なくなりますが、シーズンであれば毎夜 30--60のコンサートから選ぶことができます。またパーティーをし て過ごすのもよろしいでしょう。庭でグリルやバーベキューを楽し めますし、家が狭いと感じるなら近くの公園に行けばよろしい。こ のあたりはベルリン自由大学での私のホームページを見ていただけ れば分かると思います。
郊外に出ることも簡単です。車でアオトバーンを走れば一日でドイ ツ国内の移動は可能です。週末には35DM(2600円)で最大5人まで土 日有効の普通乗車券が使えます。急行まで使えるので旅行者にも大 変便利です。宿泊はホテル、ペンジョンの他に最近は田舎の家を一 日20--100DM(7500円)程度で借りて1--2週間を過ごすことができ人 気があるようです。ドイツに限らずヨーロッパ中のこうした家のリ ストがでています。
家で過ごすこともできます。土地が広いから家は当然大きい。クリッ ピング館くらいになると家や庭の手入れを定常的にしていかないと いけません。専門職に頼むと高いので自分でするのが好きなのがド イツ人です。いってみればお金をもうけているわけです。日本人で あれば一生懸命働いて、専門職にお金を払って解決します。ここで は自分で出来ることはやってしまってお金を節約しているわけです。
もっと積極的にお金をもうけることもできます。自分の専門や特技 を生かして働けばよろしい。つまり庭仕事やペンキ塗りなどを時間 のあるときに手伝いに行っていくらかのお金をもらうことが一般的 になってきているそうです。これらは税金がかかりません。楽器が 得意であれば人通りの多いところで大道芸人をして楽しむこともで きるでしょう。こうなると勤務時間が短くなったから給料が減って いるかというとそうでもないような感じです。むしろ様々なことを 体験して健康に過ごしている気がします。
とにかく休暇の過ごし方についてヨーロッパの人々は数十年に及ぶ 工夫をしてきていて、余裕しゃくしゃくです。日本では休日を月曜 日にシフトして3連休を作ろうという議論がありますが、こういう 地道な方法で休暇を増やすのが最初の一歩としては重要なのかも知 れません。