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番外4 Grenoble

国際会議場となっている大学は街の中心部から北東の方角にありま すが、最新鋭の路面電車でつながっており、15分もあれば街の中 心部にたどり着く事ができます。街は石畳になっており、それほど 大きくないので半日もあれば街を歩いて見る事ができると思います。

ところで、会議初日の気温は30度を軽く越え、冷房設備の無い会 議場のホールは蒸し風呂のようになって、ものすごく暑くなりまし た。日本から避暑ができると思って来たという人達には日本にいる よりも厳しい感じです。最初の日こそ座長と発表者はネクタイをし ていることもありましたが、次の日から見る事はほとんどなくなり ました。あまりの暑さに病人や死人が出たと聞いても、不思議には 思わなかったでしょう。私は背広を持って行ったのにもかかわらず 着ませんでした。そして盗られました。

会議の代金は2100Frで標準的ですが、Coffee Breakのコーヒーとジュー ス以外は全部別料金で、お昼もExcursionもBanquetもぜーんぶ有料 です。貧しい私達はもちろんそんなものにお金を払わずひたすら安 い食事をめざしました。直射日光のもとメンザで行列をなしている 人達を後目にどうどうとマットを広げて、昨日キャンプ地で食べた パンやらをやおら食べたわけです。湿度が低いので木陰にはいると 嘘のように涼しく快適です。幸いな事に雨はありませんでした。こ れだけ暑いと腐らないかなーと思うのですが、チーズもソーセージ も大丈夫でした。そうそうMichaelはソーセージを切った後、果物 を切る時にはナイフを地面に数回突き刺して、それからジーパンで 拭ってから切ってました。油を取るためです。もちろん"I hate this hot weather!"と叫びながら。

巨大な会議なのでPoster sessionは一日に500件以上もあります。 もちろんそんなに見る事はほとんど不可能です。見る時間は1.5時 間程です。2--3人と話をして一通り自分の専門の分野を見て、 preprintのrequestを終ると1.5時間はあっと言う間に過ぎ、グッタ リしてしまいます。

それでもClosing remarksよろしく"Now, I would like to invite Mr. Baenitz(Michaelのこと) to summarize our conference, please ..."とか聞くとFranceもGrenobleも素晴らしいところだっ たといいます。私は盗難にも遭い、ひどく暑く、せっかく覚えはじ めたドイツ語はまったく通じないし、Döner(Berlinでの典型的な ファーストフード)は食べられないし、だからあまりフランスは好 きじゃないと繰り返しておりました。(英語では "I hate France" と言います。)

会議の後、土日にはMichaelの故郷であるDarmstadtに寄りました。 月曜日の夜中、もう次の日になろうかという時間にBerlinにたどり 着き、Berlinの匂いBerlin Luftを感じとった時、ああ帰って来た なぁとしみじみ思いました。



otabe@cse.kyutech.ac.jp
Wed Nov 22 17:59:28 JST 1995