6月中のBiancaとIrisの頑張りようといったらすごいものでした。 朝は早くから夜は遅くまで、時には徹夜に近い事もやっていて、ど うしてこんなに良くやるんだろうというくらいでした。首尾良くデー タが出始めて、いつものコーヒータイムにシャンパンを持ち込んで 小さなお祝いをして、さらに頑張る事、1--2週間でようやく私は理 由がわかりました。
彼女達が非常に頑張っていたのは、7月はvacationにすることにし ていたからです。Grenobleから戻ってみると彼女達はお休みになっ ていて、Biancaは5週間、Irisも4週間のvacationを取っております。 したがってその前は仕事に非常に集中できるわけです。頑張っても 頑張っても果てが無いというわけではなくて、数週間後には楽しい 休みがあるわけです。ですから、それまで是が非でもデータを取っ てやるという気迫が感じられました。
Beancaは学生といっても博士過程ですから大学と契約して権利と義 務があり給料ももらっております。したがって半分社会人みたいな 感じです。
しかし羨ましい話です。こういうやり方もあるんですよね。つまり 仕事の密度を濃くして、休みを取る。日本では年中なんとなく忙し くて暇もない。彼女達に限らず2週間くらいは短い方で、季節のい い今ごろは皆さん次々に休みに入って行きます。そういうことで、 Berlinは人が少なくなって渋滞は減るし、駐車スペースはすぐに見 付かるという状況になってきております。
さて、私の場合どうかといえば、学科からの連絡によると今年は3 日間の連続の休みが8月に取れるとの事で、土日と併せると、なん と5日間も休めるようです。私の妻の場合には5日間の休みが取れる ので土日と併せると、なんと9日間の休みが取れるようです。この 話をみんなにしたらほとんど信じられないという様子でした。
日本人観光客は長くて1日、場合によっては数時間しかBerlinに滞 在しなくて、次の街に出かけてしまう、と言われました。まあそう でしょう。みんな忙しいですからね。同じ所に一週間も過ごすなん て、暇を持て余してしまうのが日本人らしいところです。こちらの 方々はそれこそキャンプをする準備をして出かけて行けばキャンプ 地はいくらでもあるし十分に時間をかけて楽しむ事ができるわけで す。
私達の政府はなかなか私達の声は届かなくて、ヨーロッパからの働 きすぎだよという声を聞いて土曜日を休みにしてくれたんだと、信 じております。次には是非長い休みを取れるようになりたいもので す。したがって私がここでやっている事は、人に会うたびにこの話 をして、是非日本政府にadviceしてくださいと頼む事です。