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作品中の月

絵本、アニメーション、CM等々に出て来る月をみていると、いかに 現代人が月を見ていないかということがよくわかります。特に多い のが真夜中なのに三日月というものです。ここまでしぶとく読んで きている読者には三日月というのは夕方、西の空にあってすぐに沈 んでしまうというのがわかっているでしょう。しかし、一般には夜 も更けてふと空をみるとそこには....三日月ということになるんで しょう。寂しい感じもしますし。

欠けている方向もでたらめというのも多いです。いったいどうした らこうなるの?というのも見られます。しかしこれも普段空を見た ことが無ければ無理な話かも知れません。

「火曜日の夜」という松野さんにもらった傑作な絵本があります。 ここにも月が出て来るのですが、なんと1週間経っても満月のまま なのです。1週間も経てば下弦の半月になってしまうのに。残念。

逆にちゃんと月のことが分かっているところもあります。花王石鹸 といえば月を登録商標にしていますが、一番始めは27日くらいの月 を使っていたんだそうです。つまり下弦の月で欠けていくばかりの 月です。それを現在の様に三日月にしたのはこれから満ちて来る願 を込めてという話です。こういうメーカーには頑張ってもらいたい ものです。



otabe@cse.kyutech.ac.jp