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掃除

東北大の西沢先生の研究室では実験の前に念入りに研究室内を掃除 するという。少しぐらい研究室が散らかっていないと、まるで activityが低いんじゃないかと思われるからいやだ、なんていうの はほとんど言い訳にしかすぎない。実際、dirtyな環境からはdirty なデータしか得られないのだ。

実験室をきれいに保つ方法はいくつもあるが、定期的に掃除をする ( 定期的な掃除) ようにするといい。例えば毎週月曜日の午後にまとめておこなうよ うにする。基本的には実験の後に後始末をして次の実験に備えるの がいいのだが、実験に完全に力をつかい果たした時には掃除はおろ そかになってしまうものだ。したがって、定期的に研究室のメンバー 全員を集めて掃除をするというのはいろいろとメリットがありいい。 また定期的な掃除は保安にも役立ち、事故防止にもつながる。

掃除はどうするか。文献[3]には非常に ( 掃除の仕方)単純に紹介されていた。「ものを定位置に 戻し、いらないものは捨てる」これで十分である。しかしここには 掃除の全てがある。定位置を持っていないものは必然的に置く場所 がなくて困ってしまう。したがってものの定位置というものを確保 する必要がある。実験室に先週まで見たこともないものがあったと きには定位置を確保しないといけない。つぎにいらないものは捨て るわけだが、これを区別するのが結構むずかしい。メモ紙等は所有 者がはっきりしないのでわかりにくい。

掃除をしやすいようにするという手段がある。つまりメモ紙は使わ ないようにすれば、捨てるか捨てないかといったような判断に苦し む必要はない。大学ノートを使う話はあとで行う。また個人的なも のは置かないようにする方がいいだろう。

こうした定期的な掃除を通じて、だんだん他人の実験室だったもの が自分たちの実験室になり、愛着が湧くようになる。こうなればし めたものである。



otabe@cse.kyutech.ac.jp
Wed Nov 22 11:40:00 JST 1995