LaTeX では図や表を入れるために場所を開けることができるが、 希望する場 所に入らないことがある。 これはオプションを用いてある程度回避できる。
\begin{figure}[h] \vskip{5cm} \caption{図のためのスペース} \end{figure}
\begin{figure}
の後の [h]
がオプションで、 原稿の
\begin{figure}
がある位置(here)に図の配置を試みるという指定であ
る。 このほかに [t]
(top) ページの上の方に、 [b]
(bottom) ページの下の方、 [p]
(page) 別のページにそれぞれ配置を
試みるいうオプションがある。 これらはページの割り付け時によっては失敗
する場合があるので、優先順位を示すために並べて指定できる。 デフォルト
では[tbp]
となっており、 ページの上の方、 ページの下の方、 別の
ページの順に配置を試みる。
また、図をページに配置する際のパラメータが多く用意されている。 図の
上下の間隔の他に、 一ページに入れることのできる図の数や、 図が一ペー
ジに占める割合などを細かく指定することができる。デフォルトではページ
の下の方に配置する図は一ページの大きさの30%を越えないように設定され
ているために、 大きな図を用紙の下の方に置くことができない。 これは、
\bottomfraction
を変更すれば良い。 JARTICLE.STYで設定
されているパラメータには次のようなものがある。
\setcounter{topnumber}{2} % ページの上の方に置ける図の数 \def\topfraction{.7} % ページの上の方で図が占めることのできる割合 \setcounter{bottomnumber}{1} % ページの下の方に置ける図の数 \def\bottomfraction{.3} % ページの下の方で図が占めることのできる割合 \setcounter{totalnumber}{3} % ページ内に置ける図の数 \def\textfraction{.2} % ページ内の文章領域の最小の割合 \def\floatpagefraction{.5} % 図表のページで図表の占める最小の割合 \setcounter{dbltopnumber}{2} % 二段組時にページの上の方に置ける図の数 \def\dbltopfraction{.7} % 二段組時にページの上の方で図が占める % ことのできる割合 \def\dblfloatpagefraction{.5} % 二段組時に図表のページで図表の占める % 最小の割合これらについてはLaTeX マニュアル[2]のp.177に詳しく書かれている。
その他、 二段組の文章中で図だけは一段で確保する場合には、 figure環境を用いる。