ドイツはベルリンにある、ベルリン自由大学に共同研究のためにお 邪魔したのは1994年5月12日から1994年9月26日までの4ヵ月半でし た。
最近のコンピュータとネットワークの発達で、ドイツに居ながら日 本語環境を当地のワークステーション上に作り上げる事ができまし た。そして現地から「ベルリンレポート」と称して毎週日本の仲間 にコンピュータネットワークを通じて、いろいろな話題で気がつい た事をまとめて文章にして送る事ができました。
このレポートはその当時のレポートを少々修正してまとめたものです。 よくありがちな旅行記みたいな物で、情報の溢れ返っている現在で はそういった意味あいはあまりありませんが、私にとりまして大変 な記念になるものです。
おおよそ30年も前に私の両親は米国で生活をしておりました。その 時に比べると格段の差があります。情報は電話、ファクシミリ、も ちろんベルリンレポートを送っていた電子メールもあり、すぐに送る事が できます。日本は経済発展に成功し、いろんな面で欧米と並ぶ事が できました。しかしそれでも海外で生活するのは一種の冒険めいた 感覚を味あわせてくれます。
ベルリンでの生活は、受け入れてくださったProf. Lüdersをはじ めとする大学の方々の御親切もあって、非常に快適なもので有意義 でした。常に考えていたのは日本文化との比較で、それは興味深い ものでした。
それでは私の楽しかったベルリンでの生活、そしてなにかと苦労し ていた様子をかいま見て頂ければ幸いです。
1994年11月
小田部 荘司