NIS(Network Information Sevices)はNFSに匹敵するくらい非常に 重要な、ネットワーク上で有効な機能です。NIS, NFSともにSunが開 発したもので、初期のSUNが売れた原因の一つです。NISは当初 YP(Yellow Page)と呼ばれておりましたが、ATTとのトレードマーク の問題があり、NISという名前で呼ばれております。NISにより、ネッ トワーク上で共有する管理情報を一元管理する事ができるようにな ります。たとえば、ユーザの情報は /etc/passwdに書かれており ますが、これをネットワークにつながっている全部のマシンに書い ておく事は無駄であり、管理が繁雑になります。NISを使えば、サー バーに情報を書いておき、クライアントはその情報を参照する事が できます。情報を書き換える時にはサーバーの情報のみ書き換えれ ば、クライアントは特になにもする事はありません。
NISはSolarisではNIS+と進化して階層構造の管理をすることができ るようになっており、ほとんど業界標準です。当学科ではNEXTSTEP を使っておりますので、前に述べているNetInfoを用いる事により NIS以上の情報を共有管理する事ができますが、NetInfoは他のメー カーのマシンではほとんど採用されておりません。
1993--1997年のシステムでは、混成ネットワークを使う事を考えて、 NISを用い、個々のNeXTではNetInfoを用いて情報を管理している事 をしております。このことにより、他のメーカーのマシンをNISを通じ て情報管理する事ができます。またNeXTはNISのクライアントにな ることができますので、管理情報をもらうことができます。
実は、このように全てのネットワークの管理情報をNISで行ったた めに、本来NetInfoを用いる事で管理が楽になる部分を捨ててしまっ たところもあります。次期のNEXTSTEP導入の際にはNEXTSTEP搭載機 はNetInfoを中心にして管理し、他のメーカーのマシンにはNISで管 理情報を提供するというようにしたいと考えております。