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アラビアンナイト

砂漠の国では、太陰暦が使われます。というのが季節がなくて太陽 暦よりも月を使った太陰暦のほうがいいからです。おまけに太陽な んていうものは砂漠の人にとって苛酷とかいうイメージしか与えま せん。それに対して「月の砂漠をはるばると...」のように夜に出 て来る月は本当に美しく、砂漠の人にやすらぎを与えてくれます。

千夜一夜物語ではよく月が出て来ますが、それは「十四夜の月の 様に綺麗な王子でした」とかいうように形容として使われます。時々 十五夜も出て来ますが、どうも私には十四夜の方が印象深く覚えて います。この辺は吉田兼好の「月は満月ばっかりを、桜は盛りを見 るだけがのうじゃないよ...」といった文章にもちょっとつながる 感じがして面白いところです。



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