next up previous contents
Next: 凡例および読み方 Up: List of Figures Previous: List of Figures

はじめに

電子情報工学科にNeXTが入ったのは1993年のことです。学科の性格 として半分は物性系また半分は情報系の研究教育をしているので、 NeXTのように内部ではUNIXで処理しているが、表面ではNEXTSTEPの やさしいGUIが使えるというのはいい選択だったと考えております。 実際、WSを使いなれなかった方々がNeXTでは自在にいろいろな仕事 ができております。これはNEXTSTEPの一貫したGUIによるところが 大きいものと考えられます。最近ではGUIはほとんどのOSで取り込 まれており、NEXTSTEPが早い段階で先進的な環境を提供しているこ とがわかります。

一方、NEXTSTEPをいわゆる計算機管理の面からみるとBSD系の UNIX/OSであるので、その傾向が色濃くありますが、NetInfoという 強力な管理システムを導入し、各種の設定は管理ツールをやはり GUIで効率良くできるように工夫されております。しかし学科では いままで導入されているWSなどのことから、業界で普及している NIS(Network Information System)を用いて管理を行っております。 これは混成システムでは仕方の無いことですが、残念ながらNeXT群 の管理には向いていないことは確かです。学科ではNEXTSTEPを用い ながらもこのような特異なところがあります。

本書では研究室に配属して、UNIXの管理をしなければならなく なった方々、つまり新しいrootのために、NEXTSTEPにおける計算機 管理の仕方を解説したものです。NEXTSTEPのための計算機管理の方 法はマニュアル[1]に全て書いてあります。したがって これを注意深く読めば完全です。しかしUNIXにつきものですが、い ろいろな概念を必要とするので一つだけ読んだのではおそらく必要 な情報が得られなく、他の参考書を読まなければならないと思われ ます。またマニュアルは分厚く全部読むのには時間がかかり、また 学科ではどのように設定しているかといった具体例はありません。 ここでは学科の例を取り上げながら具体的にどのように設定してい るかという話を載せてあります。

具体的に管理者がしなければならないことは次のようなことであり、 ここではこれらについてまとめてあります。

システムの設定はあらかじめ計算機委員会やいままでの管理者によっ てされていることでしょう。ですから、その様子を確認するという のが最初の仕事になります。システムを維持していくためには管理 が不可欠です。また異常を見付けた時には対処しなければなりませ ん。

本書を読んで記述の間違いや書いて欲しい事柄があったときには、 是非連絡して下さい。次の版の時には反映させたいと思います。連 絡先はkiyonaga@cse.kyutech.ac.jpまたは otabe@cse.kyutech.ac.jpです。

ここで管理の様子や初歩を学んで頂き、さらに興味を持たれていろ いろな勉強をして、UNIX管理者としてのエキスパートになることを 期待しております。

1996年3月
著者代表して 小田部 荘司



staff@cse.kyutech.ac.jp