シングルユーザモードは、マルチユーザシステムとしてのUNIX ではできないことをするためのモードです。シングルユーザモー ドに移行する時には、他の利用者がいないかどうかを確認し、迅速 に、かつ作業は慎重に進めるようにして下さい。
電源を入れた時にメモリのチェック後、ポコッという音に続いてディ
スクからカーネルを読み込みにいきます。このポコッという音の次
に右のCommandキー+
でROMモニタに入ります。ROMモニタの状態か
らシングルユーザモードでシステムを起動したい時には、`` bsd
-s''と入力します。もしパスワードをつけるとブート時にシステム
は、スーパーユーザのパスワードを要求します。通常シングルモー
ドのパスワードは忘れると復旧が困難なのでつけません。マルチユー
ザでブートしたいときには`` bsd''と入力します。
作業後にマルチユーザへの移行はControl-dを用います。
具体的なシングルユーザモードで作業する例として、たとえば、 /etc/fstabに間違った設定をするとマウントができなくなり、マル チモードとして立ち上がりません。そのような時にシングルユーザ で立ちあげて復旧します。
NeXTの場合、管理情報はNetInfoで管理されています。シング ルユーザではまだ netinfod(NetInfo デーモン)が立ちあがっていな いので nidump, niloadが使えません。これらのコマンドをシングル ユーザモードでも使うためには
として、 netinfodを立ちあげます。そうすると nidump等を用いた作業ができます。注意しないといけないの は、このように rcを立ちあげた時には作業が終了した時に Control-dで抜けてはならず、必ず rebootコマンドを用いて 立ち上げ直します。